心音
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「心音」
油彩, キャンバス F20(727×606mm)
2025年
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本作は、私が継続して制作している《心臓シリーズ》に属する作品です。本シリーズは、2018年に制作されたアクリル画『愛のかたち』を起点としています。二人の手が固く握り合う姿が心臓の形に酷似していることに着想を得て以来、私は「心臓」と「手」という二つのイメージを重ね合わせるダブルイメージの技法を用いながら、人間の生命と関係性を象徴する絵画を展開してきました。
私にとって「心臓」とは、単に個体の生命を維持する臓器ではありません。それは無数の人間の営みと時間の積み重ねの果てに生まれた命を象徴する存在であり、絶え間なく受け継がれてきた“命の連続性”を体現する存在でもあります。同時にそれは、脈々と受け継がれてきた愛の形そのものでもあると考えております。一方で「手」は、他者と触れ合い、世界を創り出し、未来へと何かを手渡す器官。両者が重なり合うとき、生きることと愛することの境界は静かに溶け出し、一つの営みとして立ち現れます。
画面中央には、ぼんやりと発光するような心臓の像が見て取れます。その周囲には渦を描くような力強い線が取り巻き、内部から外部へと広がる運動を示しています。これらの線は単なる抽象的装飾ではなく、心臓を包む膜の存在を暗示しています。
心臓は心筋という筋組織からなるポンプであり、心膜という三層構造の膜によって包まれています。心臓の拍動は心筋だけでなくこの膜構造にも連動し、その運動は胸壁を通して外部にも伝わります。胸に手を当てれば自分の鼓動を掌に感じ、他者の胸に耳を当てればその鼓動が鼓膜に響くのです。
本作では、この「膜」による囲構造が重要な役割を担います。画面には心臓そのものは直接描かれていません。心臓を包む膜を線として描き、その揺らぎを強調することで、そこに存在するはずの心臓の気配や鼓動のリズムを絵画として立ち上がらせています。
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注意点
※絵画の梱包資材(クラフトマスカー)に絵の具が付着しないよう細心の注意を払っておりますが、温度や気候の条件によっては、まれに付着してしまうケースがあります。絵画がお手元に届きましたらなるべく早めに開梱し、梱包資材を剥がす際は慎重にお願いいたします。
※大きなサイズの作品は梱包資材を取り寄せてからの梱包・発送となりますので、通常よりお時間を頂戴する場合があります。
※作品には全て右下にサインが入っております。
※絵画の表面のワニス加工は施しておりません。ワニス等を塗装される場合は購入から半年後を目安にお願いいたします(購入いただいた時点で乾燥が不十分なケースがあります)。
※キャンバスの側面を黒テープで被覆しておりますので額縁にいれずに飾ることも可能です。
※一点物の原画作品のため返品交換はお受けしておりません。ご了承ください。
※絵画の展示および保存は直射日光の当たる場所や多湿の場所を避けていただきますようお願いいたします。
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レビュー
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